ミニマリストについて考える
私はいわゆる片付けられない女である。
また、物を多く持っているタイプの女である。
そしてその対極にいるのがミニマリストと呼ばれる人種である。
これでも綺麗な部屋に住みたいと常々思っているので毎週末かなりの時間を費やして部屋を元通りにする作業を行っているが、この時間も労力も馬鹿にならない。
本気でミニマリストになろうと思ってブログを読み漁ったりもするのだけれど、どれも腑に落ちなくて結局実践せずに終わる。
SDGsクソくらえな人間なので物を捨てることについてはなんとも思わないのだけれど、物の少なさに縛られて不自由な生活も我慢する様子を想像するとこの人たちは何が楽しくて生きてるんだろうと心底疑問に思う。
あとやっぱり、選ぶことというのは生きることの醍醐味ではないかなと最近よく思うので必要最低限の物しか持たない生活はシンプルにつまらないだろうなと想像してしまう。
片手鍋、ミルクパン、土鍋、圧力鍋、ストウブ、25cmフライパン、20cmフライパン、卵焼き用フライパン etc
そんなにあってどうすんの、と言われながらも、今日は何を着ようか、調理に何を使えば一番美味しくなるだろうか、どのお皿が一番食べ物に合うだろうか、と悩む、そんな毎日の日々の選択が楽しくて生きているのだと思うし、それを楽しいと思えない人とはきっと分かり合えないのだろうなとも思う。(向こうから願い下げだろうけど)
着回しの効かないワンピースを買うのが楽しいのだ。
目立って覚えられやすいから、月に1度しか会社に履いていけない柄物のスカートを買うのが楽しいのだ。
家族がいるなら、家族と過ごすのが何より幸せでモノなんかいらないという結論に達するのかもしれないが1人を謳歌している人間にはいまいち理解できない。
いや、でも家族からしても、親がミニマリストだったら窮屈で仕方ないだろうな。
私の職場の唯一仲が良かった女の先輩の趣味が「ミニマリストのブログを読むこと」であり、その理由が「あんなにバサバサものを捨てれる人間でも、自己承認欲求だけは捨てられないんだろうな、と嘲笑うため」なのだということを思い出してにやける火曜の午後であった。
忙しすぎた3月を乗り切り無事有給が取れたので一人で日帰り温泉に向かう。
終。